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キャンドルが消える時
最終更新日 2014-10-09 23:43
概要
キャンドルをつけると思い出す顔、仕草、声。何気ない、どこにでもある恋だけれど全てが愛おしい。
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作品説明
フッ、と鋭い息でアロマキャンドルを消した。甘ったるい蜂蜜の匂いが私の鼻孔をくすぐった。
「何も見えないと、他の感覚が敏感になるでしょ。例えば……触覚とか」
側に置いた私の手に、大きな手がかぶさった。優しい声がする隣を向けば、彼は微笑んでいた。暗闇の中でもわかるくらいに。
「……初めてだから、」
握られた手が熱い。
「痛かったら、ごめんね」
汗ばんだ手のひらが、強く、私の手を握る。微かに伝わってくる振動が愛しくて可愛くて、その頬に手を当てる。
「……緊張、する」
「……俺……も……」
何度もしてきた筈のキスは、今までで一番熱かった。
作品公開日 2014-09-08
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カテゴリ |
742位
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レビュー
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