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第2章 wedding plan

　――あなたの総てが欲しいの

　every day
　every night

　他には 何もいらない　熱い Kissを
　私の全部を 欲しいのなら　蕩ける愛を 溢れる程に浴びせて

　every day
　every night……






　ドレスの裾を指で持ち軽くターンしながら夢見心地のままで歌う。
　彼に耳打ちされた言葉を脈絡なく思い出し、頬が鮮やかに染まり身体の芯が火照る。


『……今夜、楽しみにしてろよ……』


　歌いながら、いつしか自分の身体を抱き締めていた。
　綾波と身体を重ねないまま長い一ヶ月を過ごして来たが、急に、彼に奪われたくて疼いている事を自覚してしまう。


(剛さん……早く……来て……)


　その時ーー美名を見つめる鋭い目がドアの隙間からのぞいていた。
　視線の主は音もなく入って来て、歌姫の身体を捕まえた。
　蜘蛛が蝶をとらえるようにーー