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第2章 wedding plan

｢静かにしないか！公の場だぞっ｣


　ソファの後ろに立つ綾波剛(あやなみ・つよし)が三広の首を締めているのだ。


｢ちょっと――何をしてんのよ――！ガルル｣


　桃子は、立ち上がり、綾波の腕に噛みつく。


｢あいてっ……｣

　綾波は、顔をしかめて三広から手を離すと桃子を睨む。


「年頃の娘にあるまじき凶暴さだなっ!三広！お前よくこんな女と｣


　すると桃子はうって変わって優しく甘い声を転がしながら三広の頭を抱き締めた。


｢三広君～っもう大丈夫だからね～！｣
｢え……えへへ……あはは……｣


　三広もデロンと鼻の下を伸ばしている。綾波はやれやれ、と肩を竦めるとテーブルのメニューを真剣にチェックし始めた。