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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第1章 新生活は波乱の予感!?
詩織が言う『ゆずちゃん』というのは、もちろん柚留のこと。詩織はよく可愛すぎる柚留の外見をからかって、ちゃん付けで呼ぶ。
「なんでって……。別に付き合ってるからっていつも一緒にいるわけじゃないもーん……」
あたしは視線を移ろわせながら答える。
「だって今日は前期のカリキュラムを決める日だよ? せっかく同じ大学に入学したんだから、一緒に過ごせる時間は大事にしなさいよっ」
詩織の言葉には熱がこもっている。というのも、詩織の彼氏さんは受験して、ここよりもっとずっと難関な大学に進学した。頭も顔もコミュ力もあるハイスペックイケメンくんだから仕方がないけれど、高校では毎日会えてたのに会えなくなって寂しいんだろうなー。
同じ大学に進学組のあたしと柚留をすっごく羨ましがっていた。
「もーう、ともくんめっちゃモテるからさ、心配よねーっ。変な女に言い寄られてたらやだなー……。あたしも女磨いて女子力高めなきゃっ」