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ご主人様=ドSせんせい
第21章 確執☆榊原家の事情
俺は真っ直ぐに親父の瞳を見て伝える。
「申し訳ないが、未来の事はもう愛していない。俺がこれから一緒に歩んでいく女は、愛音しかいない。例え教師を辞める事になっても、アイツと別れるつもりはない。」
親父はふぅーと、深い溜め息を付き呆れた表情を浮かべた。
「何を血迷った事を言ってるんだ。まぁ、いい。お前らの愛がどんなもんなのか見せてみろ!私が納得いく物なら認めてやる。ただな、星夜。愛に永遠なんてないんだ。お前を置いて離婚したお前の母親のようにな。」
母さんの話をした親父は、そこだけは強く言い捨てるように俺に言った。
そう母さんは、幼い俺を捨て、どこかへ行った。
昔の俺は傷ついたりもしたが、今となっては、こんな親父の元を離れた気持ちも、わからなくはない。
そう、母さんも、未来も全ては親父が原因で俺から離れていったんだ。
今度こそ俺は絶対に、離さない!
もうこれ以上、親父には好き勝手にさせない。
やっとみつけた俺の大切な人。
絶対に俺は離さない。
今度こそ、自分の力で守り抜いてみせる。
「愛音に何かしたら、俺は一生貴方を許さないからな!」
俺の言葉に親父は、不敵に笑った。
「私が直接手をださなくても、人の心は簡単にかわるものだ。まして相手は、まだまだ子ども。いつまで、お前がそうやって言っていられるか、見物だな!」
「その言葉、忘れるなよ!」
「しばらくは、この家にいろ!お前に、やってもらいたい事もあるからな。」
親父は、そう言って部屋を出ていった。
愛音に何かされても困るからな。
しばらく俺は、この家にいて親父の様子を見る事にした。
愛音、どうか俺を信じて待っていてくれ!