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ご主人様=ドSせんせい
第23章 浮気☆偽りの恋人
「ねっ、だから愛音は気にしないで、俺をもっと頼ってよ。俺も嬉しいんだからさ。」
柊斗がベッドの下に落ちている服を拾って、私にかけてくれた。
「柊斗…ありがとう。ごめんね…。」
「ありがとうだけでいいから。謝らなくていいよ。さっ、服着ようか。」
そう言って、私の頭をポンポンと叩くと、ベッドを降りて洋服を着だした。
洋服を着る柊斗の後ろ姿を見ていたら、何だかすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
何度も柊斗を傷つけてしまっているのに、尚も側にいてくれる柊斗に、胸が痛む。
私は思わず柊斗を、後ろから抱き締めていた。
「なに?どうしたの?やっぱり抱かれたい?」
フフッと笑って冗談ぽく言う柊斗から、優しさが伝わってくる。
「柊斗、ありがとうね…。」
私の手に柊斗が手を重ねる。
その手にギュッと力が込められると
「次はないから。次は途中でやめたりしない。愛音が泣いて嫌がっても、俺の物にするから…。」
静かに柊斗が言った。
「うん…わかった。」
暫しの沈黙の後、柊斗が私に笑いかける。
「気分転換にデートしようか?今日1日は俺は愛音の彼氏でしょ?」
「うん。」
柊斗はきっと無理しているんだろう。
でも、柊斗のこの優しい笑顔に私は救われていた。