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ご主人様=ドSせんせい
第37章 海水浴☆花菜&柊斗

「ほらっ、手貸せ。」


そう言って岩に先に乗った滝澤が、私に手を差し伸べてくれた。


「ありがとう。」


私の手を握り、海から引き上げてくれる。

滝澤の隣に座り、穏やかな海を眺めていると、滝澤が声を掛けてきた。


「こうしてゆっくりと、海を眺めてると、気持ちが安らぐよなぁ。」

「ほんとだね。普段の疲れがとれるね。」

「沖田、俺さ。愛音が好きだったんだ。」

「知ってるよ。」


滝澤がビックリしたように、私の顔を見ている。


「そんなの滝澤見てたら、すぐにわかるよ。分かりやすいもん。」

「そっか…。知ってたのか。」

「で?愛音に告白したの?」

「あぁ。だけど愛音には大事な人がいて、俺が入る隙間なんてなかったんだ。」

「榊原先生でしょ?」


私の言葉に更に滝澤は、驚いた表情をした。


「愛音に昨日聞いたんだ。ずっと怪しいなとは、思ってたんだけどね。」

「そうか…沖田も知ってるんだ。じゃ、俺達は同志だな。」

「同志…?」

「そう、あの二人の秘密を卒業まで隠していく同志だ。」


同じ秘密を共有していく同志…。

滝澤の言葉がすごく嬉しかった。
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