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第38章 肝試し☆ｶｯﾌﾟﾙ誕生？

☆滝澤柊斗side☆

最後の部屋に入ると真っ暗で、辺りは何も見えない状態だった。

俺の腕にｶﾞｯｼﾘと掴まる沖田。

少し離れた場所にいるのか、愛音の呼吸の音が聞こえる。


その時だった。


｢きゃあぁぁ！｣


さっきまでいただろう所から、愛音の叫び声が聞こえた。

その声はすぐに消えて、辺りはまたｼｰﾝとした静けさが戻る。


｢おい！愛音！どうした？｣


俺の問い掛けにも、愛音の返事は返ってこない。

何もなかったように静かな部屋で、俺と沖田は怯えていた。


｢滝澤、早くﾎﾞｯｸｽ探そう。そしたら愛音もみつかるかも…。｣

｢そうだな…。｣


こんな状態なのに、俺の腕に体をくっ付けている沖田の胸の感触に、俺はﾄﾞｷﾄﾞｷしていた。

意外に豊かなその胸の感触は、俺の男心を刺激する。

普段沖田を女として意識する事はなかったけど、この合宿中に俺は沖田をすっかり女として意識していた。

さっき海で抱き締めた時の沖田の柔らかな感触を思い出してまた、ﾄﾞｷﾄﾞｷが増していく。

こんな状況なのに…。

俺の心は、完全に沖田に持っていかれていた。