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第38章 肝試し☆ｶｯﾌﾟﾙ誕生？

沖田をｷﾞｭｯと抱き締めようとした時だった。

ﾊﾞﾝと大きな音がして、何かが開いた。


｢やだーっ。怖いよーっ。｣


ﾊﾟﾆｯｸになった沖田が腰を抜かして、床に倒れそうになった。


｢沖田…っ。｣


手を差し出した俺だけど、支え切れずに、二人で床に倒れた。

沖田を庇って下になった俺の上に、沖田の体がかさなっている。

すぐそばにある沖田の顔…。

転がった懐中電灯の光だけが、俺達の顔を照らし出した。


ﾄﾞｷﾄﾞｷ…。


二人で見つめ合ったまま動けない…。

沖田の髪の香りがﾌﾜｯと漂って、どうにかなりそうだ…。


｢滝澤…ありがと…。｣

｢大丈夫だから。俺が守ってやるから…。｣

｢滝澤…。｣


素直に出たｾﾘﾌだった。

沖田の事を守ってやりたい！

自然にそう思えたんだ。

俺は沖田を抱き締める腕に力を込めた。