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第38章 肝試し☆ｶｯﾌﾟﾙ誕生？

｢きゃあ！｣

｢うわっ！｣


私達は体を離して飛び上がった。

落ちた懐中電灯を誰かが握って、私達に向けた。

その光の中、私達が見たのは、ﾆﾔﾆﾔしている先生と愛音だった。


｢おめでとさん！やっとｶｯﾌﾟﾙ誕生だなっ。｣

｢良かったねっ。｣


何だか二人はやけに嬉しそう。

この二人は、いつから私達の様子を見てたんだろう…。

でも、喜んでくれるのは嬉しいな。


｢ありがとう。｣

｢沖田と滝沢！｣

｢なんですか？｣

｢今夜愛音は俺の部屋に来るから、滝沢は沖田の部屋でもいけ。同じ部屋の奴には、滝沢は俺の部屋に来るって伝えておくからな。｣

｢はっ？｣

｢恋人になって初めての夜だ！頑張れ！｣

｢先生？気が早すぎ。｣


怪訝そうな顔をする柊斗に、先生はとどめの一発をお見舞いした。


｢お前にこれﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄだ！失敗はするなよ！｣


そう言って四角い包みを渡した先生は、待機場所へと戻っていった。

固まる柊斗の手には、ｺﾝﾄﾞｰﾑが置かれていて、私と愛音は見て見ぬﾌﾘをするしかなかった。

こうして私は滝沢と付き合う事になり、波乱の肝試し大会は幕を閉じたのだった。