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ご主人様=ドSせんせい
第44章 愛奴☆琉亜の本質
「今日は取り込んでいるんで、また今度にしてください。」
そう言われて、明らかに動揺する神田愛音を見て、余計にバカらしくなった。
教室を出ようとする彼女に皮肉たっぷりな笑顔を向けた。
下らない恋愛感情なんて、いらないんだよ!
彼女が教室を出て行くと、さっきと同じように、冷たい瞳で私を見る星夜がそこにいた。
なるほどね…。
どっちも分かりやすい態度ね。
さっきの神田愛音に向けていた瞳とは、全く違う瞳。
わかりやすいわ。
ご主人様が、隠したがってる秘密は、多分この二人の関係。
正直二人が付き合っていようが、私は何も興味がない。
寧ろ、どうでもいい。
だけど…。
星夜を純粋に愛してるのを丸出しな神田愛音を見たら、二人の関係を邪魔したくて仕方なくなってきた。
純粋な恋愛なんて、壊れてしまえばいいんだ。
ペットはペットらしく、調教されていればいい。
勘違いだとわからせてやらなくちゃ。
「楽しい学園生活になりそうだね!お兄さんちゃん!」
「………っ!」
ふいをついて、星夜の唇にキスをする。
不適な笑みを浮かべて、私は音楽室を後にした。
本当の調教がどんな物なのか、二人に教えてあげる。
そして、そこにある愛がどれだけ無意味な事であるかを。
愛なんて、必要ないと言うことを…。