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ご主人様=ドSせんせい
第46章 観察☆ペットとご主人様の学園生活
「榊原さん、すごく良かったですよ。」
ピアノから離れた星夜が拍手をしながら、私に声を掛けた。
本当に心からそう言ってるのがわかるような、優しい瞳で…。
「先生の伴奏も素敵でした。ありがとうございました。」
「お互い、いい刺激になりましたね。また、お願いしますね。」
「こちらこそ。」
星夜にペコッとお辞儀をすると、自分の席へと急ぐ。
席に戻ると愛音が私に声を掛けてきた。
「琉亜ちゃん、すごく綺麗な声で、私感動しちゃった…。私は歌がうまくないから、羨ましい。」
「そう?ありがとう。良かったら、今度一緒に練習しない?」
「え?いいの?」
「もちろん!」
ほんと、素直すぎる。
何だか、そういう所も鼻につく。
こういう純粋で、真っ白な人間は、真っ黒に染めたくなる。
あの星夜に、アンタはどうやって愛されてるの?
二人のプレーを見てみたい。
今まで以上に私は、そう思うようになっていた。
二人はきっとどこかで、密会している。
その瞬間を逃さずに、少しでも観察したい。
そして、そのチャンスは数日後に巡ってきた。