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TORTURE −対女性拷問者−
第14章 番外編 箱入り娘の花嫁修業
「……」
何を勘違いしているのかこの娘は。
「何?」
じっと見つめられて顔を真っ赤にする綺梨
「……別に?」
麗夜は食器を持って立ち上がる
「死なん程度にしておけ」
「またそういう……!」
絶対見返してやる!
しかしその数日後、綺梨はまた未知の物体を作り出した
「……お前はもう出入り禁止だな」
「……」
何を作ろうとしたのか分からないほど丸焦げになったものを前にしてさすがの綺梨も言い返せない
「でも料理出来ないとまた……」
「お前は食べる方が専門だな」
「……っ」
唇を噛み、悔しそうな目を向ける
「なんだ、不満か? 自分の為に作ってくれる奴がいるというのに」
綺梨はえっ、と驚いて顔を上げた
“それってつまり……”
彼の顔にいつもの意地悪な笑みはなく−−−
「そうですねっ、じゃあそうします!」
綺梨は心の内を悟られぬよう、ふいっと顔を背けてその場を後にしたのだった−−−
『TORTURE −対女性拷問者−』完