この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
戦国×ミュージック
第1章 心を合わせて~信長交響曲~
『皆揃って織田交響楽団!』
織田信長には、「織田四天王」と呼ばれる名将が存在する。『かかれ柴田』こと柴田勝家、『米五郎佐』こと丹羽長秀、『進むも退くも滝川』こと滝川一益、そして『キンカン頭』こと、明智光秀だった。
「拙者はコントラバス、柴田勝家!」
「某はシロフォン、丹羽長秀!」
「俺はピアノ、滝川一益!」
「私はヴァイオリン、明智光秀!」
「そしーてワシはトランペーット、羽柴秀吉ー!」
「こらーっ、秀吉! おぬしは四天王ではないだろう、拙者達より目立つでない!」
「えー? しかし柴田殿、ワシはこいつらより知名度抜群ですぞ? 一人くらい入れ替わったって、誰も気付かないって」
「気付くわ! 皆、織田の大事な武将じゃ!」
「でも、丹羽殿のシロフォンって地味だし?」
「!」
「滝川殿、本当はピアノより茶器収集の方が好きだって言うし」
「!?」
「光秀殿は……なんか裏切りそうだし」
「!!」
「と、いう事で、ワシが今日から四天王! 柴田殿、ヨロシクゥ!」
「誰が認めるかぁ! 皆に謝れー!」
Wikipediaによると四天王は上記の四人で、そこに秀吉をくわえて「織田五名将」になるらしい。
けれど後から足された秀吉の知名度が高すぎるためなのか、本来の四天王を抜かし、秀吉を四天王としている解説をよく見かける。
余談だが、武将の二つ名。柴田勝家は「かかれ柴田」や「瓶割り柴田」、「鬼柴田」など強そうな二つ名を沢山持っている一方、明智光秀には信長が付けた「キンカン頭」くらいしか二つ名(というかあだ名)がない。そりゃ裏切るよな……と思ったのは内緒の話。