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第6章 エピローグ

洞窟は、すでに召喚の魔方陣を形作っている。
村長は村の自宅で、チューリップの方を眺めながら一時の休息を取っていた。
魔方陣の魔力は、３人を炉として使うことで、１人で充填する約80倍の速度で貯まっている。魔力が満たされるまで、後二週間程だろうか。
村長は紅茶を一口含んだ。思わず口元がにやける。
もう少しだ。
もう少しで、魔獣アンリマユを産み出せる。
アンリマユがどのような魔獣か知らないが、恐らく、制御しきれるレベルではないだろう。
だからこそ、召喚したい。村長の目は、まるで少年の様に輝いていた。
その一月後、国が一つ滅びることは、まだ誰も予想できなかった。