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続・捨て犬
第18章 最終章②・・・カフェ

「さ、どーぞ」
おばさんは
俺にコーヒーを出してから
自分には熱いお茶を入れ
その湯飲みを持ったまま
俺の前に座った
「カズマくん話ってなぁに?
大事な話って
あの子言うもんだから
おばさん緊張しちゃってるのよー」
なんて言いながら
おばさんは萩原を見て
笑った
萩原には
エミのことで大事な話があるから
時間を作って欲しいと
伝えてもらってある
だからおばさんは
きっと俺の緊張をほぐそうとしてるに
違いなかった
おばさんは
そういう人だから。
だから
甘えてきた
だから
言えなかった
だから
言わなきゃいけないんだ
全部
「すみません・・おばさん・・」
「カズマくん・・」
「エミの・・
エミのことなんですけど・・」
「えぇ、あの子からね
少し…聞いてるわ」
「今から話す事を
おばさんやおじさんが聞いたら
すごく・・
がっかりすると思うし
僕は叱られてしまうと分かっています
ずっと・・話さなきゃって
思ってたんだけど
・・言えなくて・・
けど今から話すことは
全部僕が考えてやってきたことで
エミは
俺の言う通りにしただけで
何も悪くないので
だから・・
だから・・」
だから、許して下さい
なんて
言えなかった

