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続・捨て犬
第20章 最終章④・・・着信

エミからの返事はない
それでも
俺は
一方的に話しかけた
「俺がいけなかったんだよな?
エミに
相談もしねーで
結婚やめるなんて
言い出したから…」
反応はない
「怖く…なったんだよ。
結婚して
もしエミが親に見つかって
エミが連れ去られたら
どうしようって…」
まだ
ピクリとも動かない
俺は
喋らないエミの反応を見るために
話を続けた
「もちろん
みんなに迷惑かけたくねぇって
それもすげー思ってさ…」
あ…
エミの
俺の腕を持つ手に
力が入った
「あんなに良くしてくれる
おばさんに
迷惑かけたくねぇって
急に思いはじめて…」
間違いない
そのことが
気がかりなんだろう
更にエミは
俺の腕を強く掴みながら
身体を丸くした

