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Cross roads
第4章 Cross road 4
《前略
お元気ですか。突然のお手紙すみません。
私は、あの後お腹の子を死産したことで貴方と別れるきっかけになった彼ともギクシャクしてしまい、すぐに独りになりました。
今更貴方がたの元に戻れるわけもなく、京都の実家に戻り、知人のツテでスナックで働いていた時、今の主人と知りあい、縁あって結婚しました。今年で10年になります。
今の主人との間に子供は産まれていませんが、主人は若くして奥様を亡くされ、当時は5歳の男の子と2歳の女の子を育てていました。
その子たちが、今私をお母さんと呼んでくれています。
上の男の子が、今年高校に入学しました。その制服を見ていたら、不意に隆行はどんな青年になったかしらと思って、涙が止まりませんでした。
貴方の元で、きっと立派な大人に成長したことでしょう。隆行の誕生日が近づくにつれ、涙が溢れ、ひと目会いたいという思いが募ります。
私の様子を見かねた主人に勧められ、今この手紙を書いています。 》
お元気ですか。突然のお手紙すみません。
私は、あの後お腹の子を死産したことで貴方と別れるきっかけになった彼ともギクシャクしてしまい、すぐに独りになりました。
今更貴方がたの元に戻れるわけもなく、京都の実家に戻り、知人のツテでスナックで働いていた時、今の主人と知りあい、縁あって結婚しました。今年で10年になります。
今の主人との間に子供は産まれていませんが、主人は若くして奥様を亡くされ、当時は5歳の男の子と2歳の女の子を育てていました。
その子たちが、今私をお母さんと呼んでくれています。
上の男の子が、今年高校に入学しました。その制服を見ていたら、不意に隆行はどんな青年になったかしらと思って、涙が止まりませんでした。
貴方の元で、きっと立派な大人に成長したことでしょう。隆行の誕生日が近づくにつれ、涙が溢れ、ひと目会いたいという思いが募ります。
私の様子を見かねた主人に勧められ、今この手紙を書いています。 》