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Cross roads
第7章 Cross road 7
「多分、再婚同士だから、なのかもな。お互い、前のパートナーに対して、悔いが残ってる。あの時こうしてれば、ああしていれば、って思いは、どうしたってなくならないもんだ。時間が戻せるなら、やり直したい。それでも、100%満足出来ることなんかないのかもしれないけど、さ。俺らは、前に向かって進んでいくことしか出来ないじゃないか。だから、お互い、今目の前にいるパートナーを大切にするしか出来ないし、それが、正解なんだと思う。夫婦ってさ、元は他人だもんな。紙キレ1枚で家族になんだぜ?お互い気遣って、思いやって、妥協して、譲り合わないと、やってけるわけないんだよ。そこんとこ、肝に叩き込んどけよ。コレは、人生の先輩からの有り難い助言だ。あと、ガン検診は怠るな。」
「課長…わかりました。キモに銘じます!」
「男前だな。」
課長が、ニコッと笑う。
ただでさえ細い目が消えて無くなりそうだ。
そこに、樹さんが戻ってくる。
「遙!…あれ、課長?」
「おぅ、北川。俺も偶々こっち来ててさ。偶然会ったんだ。」
「そうなんですか。」
「もうそろそろ行くわ。また会社でな!」
手を振って、課長が離れていく。
私たちも頭を下げて見送った。
なんだか、課長の話がココロに響いて。
私は樹さんの手をぎゅっと握った。
ーfinー
「課長…わかりました。キモに銘じます!」
「男前だな。」
課長が、ニコッと笑う。
ただでさえ細い目が消えて無くなりそうだ。
そこに、樹さんが戻ってくる。
「遙!…あれ、課長?」
「おぅ、北川。俺も偶々こっち来ててさ。偶然会ったんだ。」
「そうなんですか。」
「もうそろそろ行くわ。また会社でな!」
手を振って、課長が離れていく。
私たちも頭を下げて見送った。
なんだか、課長の話がココロに響いて。
私は樹さんの手をぎゅっと握った。
ーfinー