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桃色フラストレーション
第19章 雨の新宿
トツトツと語る彼の話を聞きながら、ところどころすごく共感した。そして彼ほどではないけど私もお酒が進んだ。しばらくして店員がアナウンスをした。
「本日のご来店誠にありがとうございます。現在台風が東京に接近しており……」
「えぇっ、台風!?知らなかった」
「あ、俺も……ニュースとか全然見れてないし」
店員は続けた。
「現在新宿の外は大荒れの天候となっており、運行していない電車も出てきています……○○線、××線……」
「えぇっ……!?嘘、わたし家に帰る電車止まってる……!」
「えっ……そうなの?」
時計を見ると22時、普通ならまだ余裕で終電に間に合うのに。
「お帰りになるお客様はどうかお気を付けてください。尚、当店は朝5時まで営業しております!雨宿りされる方にはサービス致します!」
イェーイ、ぱちぱちぱち……と店内のあちこちから拍手と歓声が湧きあがる。
「……どうしよう」
「朝まで飲むのちょっとさすがにきついな……一緒にどっか泊まらない?」
「えっ!?だっ、だめだよそれは」
「や……、俺そーゆう元気ないから……」
自分だけエッチな方向に考えていたことが一気に恥ずかしくなる。
「ぶっちゃけ最近性欲も全然なくって……とにかく無気力っていうか……、あ。でも」
「でも、何?」
「桃井が添い寝してくれたらグッスリ眠れる気がする」
……赤ちゃんか。と突っ込みつつも、今の彼には友達として、そうしてあげたいと素直に思えた。
お会計を済ませて外に出ると、本当に暴風雨が酷い。どうにか近くのビジネスホテルに駆け込んで、チェックインを済ませた。
「はぁ~……まいったな何だこの雨」
「ほんと、これじゃ電車も止まるよね……」
「な。けどいいなこの部屋。無機質で落ち着く。……早速眠い、ってか結構酔っ払ってるな……」
「うん、私も……」
一緒にベッドに転がる。少しドキドキするけれど、今の状態の彼となら本当に添い寝だけで大丈夫なはず。胸元に転がり込んできた彼の頭を撫でているうち、どちらからともなくすぐに眠りに落ちた。
「本日のご来店誠にありがとうございます。現在台風が東京に接近しており……」
「えぇっ、台風!?知らなかった」
「あ、俺も……ニュースとか全然見れてないし」
店員は続けた。
「現在新宿の外は大荒れの天候となっており、運行していない電車も出てきています……○○線、××線……」
「えぇっ……!?嘘、わたし家に帰る電車止まってる……!」
「えっ……そうなの?」
時計を見ると22時、普通ならまだ余裕で終電に間に合うのに。
「お帰りになるお客様はどうかお気を付けてください。尚、当店は朝5時まで営業しております!雨宿りされる方にはサービス致します!」
イェーイ、ぱちぱちぱち……と店内のあちこちから拍手と歓声が湧きあがる。
「……どうしよう」
「朝まで飲むのちょっとさすがにきついな……一緒にどっか泊まらない?」
「えっ!?だっ、だめだよそれは」
「や……、俺そーゆう元気ないから……」
自分だけエッチな方向に考えていたことが一気に恥ずかしくなる。
「ぶっちゃけ最近性欲も全然なくって……とにかく無気力っていうか……、あ。でも」
「でも、何?」
「桃井が添い寝してくれたらグッスリ眠れる気がする」
……赤ちゃんか。と突っ込みつつも、今の彼には友達として、そうしてあげたいと素直に思えた。
お会計を済ませて外に出ると、本当に暴風雨が酷い。どうにか近くのビジネスホテルに駆け込んで、チェックインを済ませた。
「はぁ~……まいったな何だこの雨」
「ほんと、これじゃ電車も止まるよね……」
「な。けどいいなこの部屋。無機質で落ち着く。……早速眠い、ってか結構酔っ払ってるな……」
「うん、私も……」
一緒にベッドに転がる。少しドキドキするけれど、今の状態の彼となら本当に添い寝だけで大丈夫なはず。胸元に転がり込んできた彼の頭を撫でているうち、どちらからともなくすぐに眠りに落ちた。