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桃色フラストレーション
第22章 台風一過
何度目かの射精を終え、ベッドに仰向けに寝転んだ高崎くんがこう呟いた。
「なーんか……セックスって、生きてる……って感じするよなぁ」
「うん……わかる」
本来、命を生み出す生殖行為なんだから、当然のことなのかもしれない。けれど身内の死を目の当たりにした今の彼がこう言ったことは、深く沁みた。
「こう……、大きな声出したり、自分の恥ずかしいとこさらけ出したり……、こんなこと、セックス以外でなかなかないもんな」
「そう言われれば……そうだね」
「バンド……、ライブって、結構近いものあるっていうか」
「ライブ?そういえば高崎くんってトミオくん達とバンドやってたよね」
高校時代、体育館での彼らのライブは少し観たことがある。
「うん。ミュージシャンって結構、ライブはセックスだぜーー!みたいな例え方する人いるみたいでさ。全身使って大声出して、中身さらけ出す感じが……まぁ、確かにな」
「なるほどね……」
「お前ら全員イカせるぜー!濡れてるかー!みたいなMCやる人もいるんだよな」
「あははっ、それなんか面白いね。でも間違ってない気もする」
「だよな」

私達の性欲はきっと、いやらしいものだけでなく、そういう「生への執着」みたいなものによるところも大きいんだろう……と、その時悟った。
「人と肌が触れ合って、体温を感じるだけでも……、そういう感じあるよね」
「だよな。はぁ……でもこれからまた地元戻って桃井と離れたら俺……、自分でするしかないんだよなぁ……」
「私だってそうだよ」
「あ~あ……俺さぁ、なんで高校の頃にちゃんと桃井に好きだって言えなかったのかなぁ。黒沢に遠慮なんかしなけりゃよかった」
もし私が、高校時代に付き合っていたのが、処女を捧げたのに自然消滅してしまうような黒沢くんじゃなく高崎くんだったら……?どうなっていたんだろう。
「黒沢と桃井がヤッてるんだと思うと、すげぇ悔しくて……でも桃井セックスしてんのかー、と思うとめっちゃ興奮したりもして……なかなか変態だな俺も」
「ふふ、大丈夫だよ私もそういうとこあるから。それに高崎くんのそういうの嫌じゃないから」
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