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桃色フラストレーション
第23章 意外な電話
「千代~、電話。ワタリさんって男の人から」
ある日職場で、遥香がそう言ってきた。
「え……ワタリ……?誰?」
「さあ?桃井千代さんいらっしゃいますか、って」
取引先にも、私用でも心当たりのない名前。
「セールスかなぁ?代わるね。……はい桃井です」
「あ、もしもし……突然のお電話失礼します。わたくしワタリと申します」
声を聞いても、まったく聞き憶えもない。
「はい、失礼ですがどちらのワタリさんでしょうか……」
「サキガケ商事香港支社のワタリと申します」
「えっ……」
耳を疑った。光の勤務先の人だ……!何故今、ここに電話を……!?
「澤田光さんの代理で桃井さんに連絡を取らせていただいております」
「は、はぁ……」
「わたくしは澤田の部下でして、携帯電話が繋がらなくなってしまったけど勤務先の名前ならわかるから、と……、失礼ながら桃井さんの連絡先調べさせていただきまして……、ご迷惑ではなかったでしょうか」
動揺してうまく把握できない。
「はい、大丈夫ですが……」
「では、そちらのご住所を確認させてください。澤田から送りたいものがあるそうですので近日中に発送させていただきます」
「あ……はい……」
何がなんだかわからない……。とにかく勤務先の住所を伝え、荷物を待つことになった。一体今頃になって何故……?そう言えばもう予定の半年は過ぎていると思うけど……。それに何を送ってくるんだろう?
数日後、確かに会社に荷物が届いた。発送元はワタリさんじゃなくて、澤田光、となっている。光からだ、本当に光からなんだ……。名前を目にするだけで胸が締め付けられる。ドキドキしながら封を開けると、まずは短い手紙を読んだ。
ある日職場で、遥香がそう言ってきた。
「え……ワタリ……?誰?」
「さあ?桃井千代さんいらっしゃいますか、って」
取引先にも、私用でも心当たりのない名前。
「セールスかなぁ?代わるね。……はい桃井です」
「あ、もしもし……突然のお電話失礼します。わたくしワタリと申します」
声を聞いても、まったく聞き憶えもない。
「はい、失礼ですがどちらのワタリさんでしょうか……」
「サキガケ商事香港支社のワタリと申します」
「えっ……」
耳を疑った。光の勤務先の人だ……!何故今、ここに電話を……!?
「澤田光さんの代理で桃井さんに連絡を取らせていただいております」
「は、はぁ……」
「わたくしは澤田の部下でして、携帯電話が繋がらなくなってしまったけど勤務先の名前ならわかるから、と……、失礼ながら桃井さんの連絡先調べさせていただきまして……、ご迷惑ではなかったでしょうか」
動揺してうまく把握できない。
「はい、大丈夫ですが……」
「では、そちらのご住所を確認させてください。澤田から送りたいものがあるそうですので近日中に発送させていただきます」
「あ……はい……」
何がなんだかわからない……。とにかく勤務先の住所を伝え、荷物を待つことになった。一体今頃になって何故……?そう言えばもう予定の半年は過ぎていると思うけど……。それに何を送ってくるんだろう?
数日後、確かに会社に荷物が届いた。発送元はワタリさんじゃなくて、澤田光、となっている。光からだ、本当に光からなんだ……。名前を目にするだけで胸が締め付けられる。ドキドキしながら封を開けると、まずは短い手紙を読んだ。