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桃色フラストレーション
第7章 今と、これから
初めて澤田さんの部屋を訪れてから、約一ヶ月が過ぎた。彼と私のセックスライフは順調この上ない。抱かれて安心し切って、長い時間をふたりで過ごし、身体だけじゃなく私は彼にすっかり恋しているし、彼もそうだと言っている。下の名前で、光・千代、と呼び合うようになった私達は、ベッドの上だけでなくちゃんとデートにも出かけたり、お昼休みには待ち合わせてランチをしたりするようにまでなった。

「も~、千代ってばやっぱり恋してたんじゃない~秘密主義なんだから!」
「そういうわけじゃないんだけどさ……」
同僚の遥香にももう彼とのことを話してある。イコール、勤務先のおじさんおばさん達にも知れ渡っているということ。彼女の情報拡散力ったら本当にすごいので、そりゃ軽々しく話せないのも当然でしょうが……と、心の中でツッコミを入れる。

「あ~どんな人なんだろうなぁ~千代のダーリン!サキガケ商事なんていいよねー、将来安泰じゃん」
「あんまり期待しないでね……?それに、まだ将来とかは全然……」
今日は遥香と光と三人でランチする約束を取り付けられている。遥香にしつこくしつこく、会わせろと言われ、仕方なく折れたのだ。
「しっかり掴んどきなよー?きっとそのうちプロポーズしてくれるって!」

結婚……。本当にそんなのまだ気が早い。私達はまだ、目の前の欲望を満たすことでいっぱいいっぱいだ。この一ヶ月、ほとんど彼の家で毎晩セックスして、週末は泊まって何度もして。ラブホにも二回ぐらい行ってみた。私の生理中には電話しながら彼がオナニーしたり、軽い日には口や手で出してあげたり……。言っていた通り本当に性欲が強い彼が、私との情事で尚のことギンギンになっていき、あんなに欲しかった私ですら持て余すほどに求められ続けている。

「ねぇ、エッチの相性もいいんでしょ?」
「えと、それは……内緒」
「うっわー!イイのね?イイんでしょ~~もう!私も最高に合ってるけど~~」
遥香に詳しいことを話せるわけもなく。相変わらず彼女は詳しく報告してくるけど。
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