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桃色フラストレーション
第1章 呼び覚まされて
今日は残業はなく、まっすぐ帰宅。部屋着に着替えるとすぐにベッドに入り、王子のことを思い出しながら身体をまさぐる。彼はどんなセックスをするんだろう、奥さんは、彼女はいるんだろうか、いや、いたって構わない……、こうして私の妄想の中では、私だけを抱いてくれるんだから。

目を閉じて、彼が触れていることを想像しながら乳首を弄る。それだけで股間が熱くなり、乳首が硬くなる。王子が荒い息を漏らしながらキスをしていることを思い浮かべると、身体じゅうが火照って、彼の裸が見たくて見たくてたまらなくなる……。パンツの中に手を入れて、彼がしてくれていると思いながら濡れているところを弄る。触れて欲しい、指でシてほしい、指を中に入れて欲しい、舐めて欲しい……。どんどん妄想がエスカレートして、絶頂を迎える。

(はぁ……。シたいなぁ、王子と)

彼のモノで収縮する膣を埋めて欲しい。けれどこんな風に名も知らぬ私が妄想していることが知れたら、きっとドン引きするだろうな。こうして一人で楽しんでいるぐらいがちょうどいいのかもしれない。

そう思いつつも抑えられない欲望がどんどん一人歩きしていき、いつしか私はエッチな漫画や小説を読み漁り、ネットでエロ動画を見たりし始めていた。そのすべてを、王子と私の行為に置き換える。こんなに毎日こうしていたら、随分濡れやすくなってしまった。とにかくセックスしたい。でも、王子とじゃなきゃイヤ……。でも、いきなりセフレになってくださいと申し出るわけにもいかないし、かと言って好きですとか付き合って下さいとか言うような気持ちではない。とにかく彼に、抱かれたい。呼び覚まされた私の欲望は、そうして何度も私を絶頂に導いた。
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