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桃色フラストレーション
第13章 暴走する純情
純くんの家に向かう下り方面の電車の中は、空いていた。日曜の昼間――、2人でシートに並んで座り、黙って手を繋いでいる私達はおそらく恋人同士にしか見えないだろう。真っ赤な顔で手を繋いできた純くんはともかく、少なくとも私は、卑猥な妄想しかしていないのに……。
「……あの、千代さん」
「何?」
「昨日泣いてた時……浮気がどうのって言ってたけど、……彼氏にされたんですか?浮気」
胸の奥がえぐられる。忘れたいからこうしているのに……。でも昨日そこまで話してしまったのは他でもない自分だ。
「……うん、ハッキリはわからないんだけどね……ごめん、今はその話、純くんにしたくない……」
「いや……俺こそ、ごめんなさい。立ち入ったこと聞いちゃって……。話したい時が来たら言ってくださいね、あんまり経験豊富じゃないけど俺でよければいくらでも聞くんで……」
繋いだ手にぎゅっと力を入れる彼の優しさが、苦しい。
「ありがとう……」
「実はね……、俺も彼女に浮気されたことがあって」
「えっ、そうなんだ」
「理由がね……俺とじゃイケないから、っていう……悲惨でしょ。上手い奴に寝取られたんです」
思いだすのもつらそうに、小声で語る純くん。
「それ……つらいね」
「しかもその上手い奴ってのが……俺の友達」
「うわぁ……」
「……あの、千代さん」
「何?」
「昨日泣いてた時……浮気がどうのって言ってたけど、……彼氏にされたんですか?浮気」
胸の奥がえぐられる。忘れたいからこうしているのに……。でも昨日そこまで話してしまったのは他でもない自分だ。
「……うん、ハッキリはわからないんだけどね……ごめん、今はその話、純くんにしたくない……」
「いや……俺こそ、ごめんなさい。立ち入ったこと聞いちゃって……。話したい時が来たら言ってくださいね、あんまり経験豊富じゃないけど俺でよければいくらでも聞くんで……」
繋いだ手にぎゅっと力を入れる彼の優しさが、苦しい。
「ありがとう……」
「実はね……、俺も彼女に浮気されたことがあって」
「えっ、そうなんだ」
「理由がね……俺とじゃイケないから、っていう……悲惨でしょ。上手い奴に寝取られたんです」
思いだすのもつらそうに、小声で語る純くん。
「それ……つらいね」
「しかもその上手い奴ってのが……俺の友達」
「うわぁ……」