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〇〇を教えて。。
第8章 ウマくいったらHappyみたい☆
『しっかりなさいよ!!

妄執にとらわれてどうするの!!

今無いものをあたかも有るように見ていたら、
何もできやしないわ!』

毬佳は怒鳴りながら、
宗一郎の白衣の胸を掴んだ。




宗一郎の鼻の先に毬佳の大きな瞳が迫る。


『あなた、早瀬理玖を救いたくて1週間預かったんでしょ!!!
そんなあなたが落ち込んでどうするの!

いい?!〔江名優月は自分で死を選んだ〕!!
誰が悪い訳でもないわよ』


フンッと息巻く。

そして掴んだ手を離した。





宗一郎は気圧された。



(理玖に生きろと言いながら………………

その通りだ…………)





『そうだな。

僕が落ちてはいけない』

メガネを直す。




『それだけ言いたくて来たの。

渚は順調に快復しているわ。

____宗一郎さん』




『何だ』




『あなた、自分で思っているよりもずっと優しいわ。

人間的よ、とても。

そのぶん弱いわ………………。

瑠樹に誇れるあなたでいて。
変わったんじゃない。
早瀬理玖が、あなたの優しさを引き出したのよ』


毬佳は呟くように言うと、
『じゃ、仕事中失礼したわね』
とドアを開け出て行った。





ヒール音を聞きながら、


宗一郎はノートPCを取り出す。





瑠偉のアドレスへメールを送る。


〔元気ですか?〕一言だけ。




そして直ぐPCを閉じた…………………………………………











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