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×アリエナイカノジョ×
第9章 ◆ Scene01
 
 想いを寄せる同級生の、本気の自慰行為を目の当たりにして影人は思わず呟く。

 露わになっている撓わな胸や太腿は、興奮を表すかのように、汗を滲ませて艶めかしい光沢を見せていた。

 右手がグニュグニュと柔肉を捏ね、乳首をコリコリと捻っては引っ張れば、粘土細工のように容易く形を変える胸。

 イヤらしい動画など霞んでしまうと覚えるほどに、紗英のオナニーを覗き見る影人の興奮は昂ぶっていた。

「…ゴクッ…」

 幾度となく無意識に喉を鳴らして、紗英の痴態を覗き見る。

 当初は見付からないようにと、扉の隙間から僅かに頭を出して恐る恐る見ていた影人。

 しかし、余りの興奮に、何時しか頭部は廊下へと飛び出し、同級生の艶めかしい肢体を食い入るように見詰めていたのだった。

 紗英が少しでも顔を向ければ、バッチリ視線が合うような状況。

「ンハァァァッ…気持ち良くて…手が…止まらなぁいっ」

 快感に溺れた紗英から振り向く気配は感じられなかった。
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