この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ディスタンス
第2章 いつから、愛してた?

やがて内戦が一時停戦して、俺は国に預けられ、保護された。
俺は戦うことしか知らずに、育ったんだ。
そうして、アメリカからある男が現れた。
黒人だ。アメリカ系の黒人で、スティーブ。笑うと、白い歯がむき出しになって、なんだか無邪気だ。誰も信用しない俺に、スティーブは話しかけてきた。
「一緒にニューヨークに来いよ」
ニューヨークに、なにがあるっていうんだ。
そう尋ねた俺を見て、スティーブはニカッと笑って、
「ニューヨークには、愛がある」
と答えると、俺は少し驚いて、そこで初めてスティーブを見た。
スティーブが、瑠生の父親だった。
俺は戦うことしか知らずに、育ったんだ。
そうして、アメリカからある男が現れた。
黒人だ。アメリカ系の黒人で、スティーブ。笑うと、白い歯がむき出しになって、なんだか無邪気だ。誰も信用しない俺に、スティーブは話しかけてきた。
「一緒にニューヨークに来いよ」
ニューヨークに、なにがあるっていうんだ。
そう尋ねた俺を見て、スティーブはニカッと笑って、
「ニューヨークには、愛がある」
と答えると、俺は少し驚いて、そこで初めてスティーブを見た。
スティーブが、瑠生の父親だった。

