この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
影に抱かれて
第16章 善か、悪か

葬儀を明日に控えた午後、ジャンに呼ばれたリュヌは、屋敷のはずれの部屋を訪れていた。

部屋に入ると、少しの時間も惜しいのだろう……ジャンが厳しい顔をして書類に目を通している。

ジュールを失脚させるために色々と奔走しているのだろうか?
その顔に濃い疲労を滲ませたジャンは、この数日間でめっきり老け込んでしまったように見えた。

「ジュール様には気付かれていないじゃろうな?」

「はい……気分がすぐれないと、今は休んでいます」

「今日はもうこのまま……お訪ねしたりせんことじゃ……お前のために」

「ウイ……」

明日の葬儀では、ジュールは喪主としての挨拶をし、正真正銘フランクール家の当主となることになっている。

しかしジャンは、夫人の死を悼む人々の前で……ジュールの罪を暴き、それを阻止しようとしていた。そしてそのまま警察に訴え出て、法の裁きを受けさせようというのだ。

リュヌにもある役割が与えられている。
それはこの恐ろしい親殺しの動機のひとつとも言える、夫人からリュヌが受けた一連の仕打ち、そしてその原因ともなった出生の秘密を証言することだった。

/183ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ