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影に抱かれて
第3章 嵐の午後
ボタンが全て外されると、窮屈になっていた生殖器官が曝け出される。
そのピクン……ピクン……と脈打つ肉塔は、リュヌの意に反して天を向いて熱を放っていた。
「ジュール……どうして……」
どうして……
ジュールはこんなことをするの?
どうして……
こんなにも胸が騒ぎ、何かを求めるような気持になるのだろう?
リュヌはまだ自慰も知らなかった。射精もしたことがない。
ただ、本能で……この先に起きるであろうことを察知したその部分は濡れていた。
「ああ、リュヌ……愛してるよ」
リュヌの先端のその先の雫を、舌先そっとなぞる。雨とは違ったその滑りのある塩辛い雫を、ジュールは目を閉じて感じていた。