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電動人形
第7章 車内
女性は耳をすっぽり隠すようなヘッドフォンをつけていたが、
男がそれをずらし、何か囁く。
女性はコクリと頷いた後、ブルッと震えた。
普段ならボクは決して人をジロジロ見たりしないのだが、男が見ろと言っているようで、異様な光景に釘付けになっていた。
そしてボクだけでなく、ドアから連結の部分の一角にいる人全てが二人の様子を窺っていた。
男が女性のコートの立っていた襟を開くと、そこからハイヒールと同じ、真っ赤な首輪が現れた。
そしてポケットから何かを出して女性の首輪の後ろに取り付けた。
ボクからは見えないが、それが見える位置に立つ人が、思わず男を覗きこみ、何やら言いたそうな表情をした。
男はまたニヤリと口角を上げ、覗きこむ男性に『どうぞ』といった感じに会釈した。
数分の出来事。
ちょうど次の駅に着いて、男は女性の肩をポンポンと叩き、電車を降りてしまったのだ。
男がそれをずらし、何か囁く。
女性はコクリと頷いた後、ブルッと震えた。
普段ならボクは決して人をジロジロ見たりしないのだが、男が見ろと言っているようで、異様な光景に釘付けになっていた。
そしてボクだけでなく、ドアから連結の部分の一角にいる人全てが二人の様子を窺っていた。
男が女性のコートの立っていた襟を開くと、そこからハイヒールと同じ、真っ赤な首輪が現れた。
そしてポケットから何かを出して女性の首輪の後ろに取り付けた。
ボクからは見えないが、それが見える位置に立つ人が、思わず男を覗きこみ、何やら言いたそうな表情をした。
男はまたニヤリと口角を上げ、覗きこむ男性に『どうぞ』といった感じに会釈した。
数分の出来事。
ちょうど次の駅に着いて、男は女性の肩をポンポンと叩き、電車を降りてしまったのだ。