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君のKISSに夢☆CHU
第12章 俺様系の兄

「これからも、お店来るんでよろしくお願いいたします。」
「こちらこそ。気軽に飲みに来てよ。」
シンさんがそう言ってくれて、何だかホッとした。
「今日は、何飲む?」
「グラスホッパーで。」
「桜音ちゃんは、本当にグラスホッパー好きだね。」
シンさんがフフッと笑って、シェイカーを振っていると、輝愛が私の前にやってきた。
「なんだ?シンに作ってもらったのか?」
「はい。今作ってもらってます。」
「その敬語、気持ち悪いからやめろ。」
輝愛がため息をつきながら言った。
「わかった。」
私がしょんぼり言うと
「おい、輝愛。お客さんには優しくしろよ!おまたせしました。グラスホッパーです。」
シンさんが輝愛に言うと、グリーン色のお酒が入ったカクテルグラスを、静かに置いた。
「わぁーっ。美味しそう!いただきますっ。」
コクッ…。
口の中で生クリームとミントの味が広がっていく。
あぁ、口の中が天国!
美味しいよぉーっ。
幸せを噛み締める私に、輝愛が少しムッとしながら話し掛けてきた。
「おい!それ飲んだら、俺がお前が好きそうなもん作ってやる!」
この前の来騎と同じだ。
自分が作れなかったのが嫌みたいだ。
やっぱり兄弟。
そういうとこは、似てるのね。

