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君のKISSに夢☆CHU
第12章 俺様系の兄
キッチンからパスタを持った輝愛が出て来て、注文したお客さんの席に運んでいく。
そのテーブルでお客さん達と、楽しそうに話す輝愛。
来騎とは違い、お客さんには皆、同じ対応。
さっきシンさんが言ってたビジネスというのがピッタリな対応だ。
本気になったら、苦しいだろうな…。
でも、あのKISSが忘れられない…。
それが恋なのかは、まだわからないけど、輝愛が頭から離れない。
そっと自分の唇を指で触る。
あんなKISSは、初めてだった。
心も体も蕩けるあんなKISSは…。
「唇なんて触ってどうした?俺とKISSしたくなったのか?」
振り返るとグラスやお皿を持った輝愛が後ろにいた。
「…だったら、どうなの?」
からかわれたのが悔しくて、強気に言った。
輝愛は、フッと笑ってそのまま私の唇にKISSをした。
「………!!!」
それは一瞬の出来事で、私はそのまま固まってしまう。