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君のKISSに夢☆CHU
第12章 俺様系の兄
モヤモヤした気持ちのまま、ご飯を食べて、カクテルを飲む。
全部食べて飲み終わると、いいタイミングで輝愛がキッチンから出てきた。
私の前に無言で立つとシェイカーを振りだした。
袖を捲ったシャツから見える小麦色の筋ばった腕。
茶色いサラサラな長い髪がファサッと揺れる。
すごく妖艶なその姿に、釘付けになっていると、カクテルグラスにカクテルが注がれた。
「ゴールデンキャデラックです。どうぞ。」
紳士的なその仕種にも、ドキドキしてしまう。
輝愛が作ってくれたカクテルは、ゴールデンキャデラック。
淡い黄金色のそれは、グラスホッパーと色は違うけど似たような感じ。
「いただきますっ。」
初めて飲むカクテルに、ドキドキしながら口にいれる。
あぁ…、美味しい!
口の中がこれまた天国に!
口の中に広がる生クリームとカカオの風味。
まるで、上品なチョコアイスを食べてるようなそんな感じ。
グラスホッパーと似た系統のこのカクテル。
すごく美味しい!
「どうだ?気に入ったか?」
輝愛が私の様子を伺いながら聞いてくる。
「うん!美味しい!大好きな味。」
「お前がいつも、グラスホッパー飲んでるから、似た系統の甘いカクテルにしてみた。」
「うんうん!すごくいい。」
美味しくて、思わず口に運ぶペースが早くなる。
「飲みやすいけど、アルコール度数は結構高いから、ゆっくり飲めよ!」
「うん…。」
心配してくれただけなのに、それだけでも嬉しかった。