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獣欲の檻
第8章 リナのそれから
「こちらへ、どうぞ。」
奥へと通されると、母と母親の男を殺して欲しいと言った時の男がいた。
その男の座るソファーの横に、もう1人男が据わっていて、その男が息子なのだとわかった。
「どうだ?基一。」
大蔵商会の頭であろうその男が、基一(きいち)というた男に含み笑いで言うと、涼し気な顔をして数回頷いた。
それを見たリナは嫌な予感がした。
「リナ」
「…はい」
「16の誕生日に基一君と結婚しなさい。それまでは婚約者という事で、大蔵の家で暮らしなさい」