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獣欲の檻
第10章 ルルミの成長
お手伝いさんがご主人様に一礼して水差しを手渡すと、それを手にしてルルミの前を通り過ぎた。


「ヒイラギ、水をやろう」


一番端にいたヒイラギという男子に水差しで水を与えた。その時、一人づつ名前を呼びながら順番に与えるのだ。


ヒイラギは現在二十歳。
15歳の頃、学校帰りに拉致されてそれから5年この家の植物となった。

脱走は2回試みたが、警報装置が作動して直ぐに捕まり、その都度監禁と体罰が1ヶ月も続いた。
そのせいで、左足は通常の生活にも支障が出るくらい悪い状態となっている。

その隣にサクラがいて、同じように水差しで水を与えた。

その隣のモミジは13歳
5歳の時にオークションで買い取った少年。

次がカエデと言う女の子。
現在10歳で、6年前に親の借金で養女として連れて来られたのだ。

そして、籠に入った1歳の赤ちゃん。
イチゴという名で、サクラが産んだ娘である。
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