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ハツコイ♥アゲイン
第2章 兄妹格差
「俺は行かないんだけど。
独身の友達から、セッティング頼まれたんだよ」
「………!」
「全員大学時代の仲間。俺と同じで今年30歳」
……なんだ、お兄ちゃんは行かないのか。
まずはひとつ問題点が解決したから、再びソファに座り直す。
香さんもホッしたように腰を下ろした。
「みんなそれぞれ別の仕事してるけど、いい奴らだぜ。
スペックも高いしいい男揃い」
「……いい男が、合コンなんてしないでしょ」
「仕事が忙しくて出逢いがねぇんだよ。
悪い男じゃないってことは俺が保障する」
「………」
いいなぁ羨ましいと、目をキラキラさせる香さん。
お兄ちゃんにツッコまれて、両手で口を押さえた。
……そりゃ、お兄ちゃんのお友達だから信用して訳じゃないけど……
「……そもそも、なんで私?
お兄ちゃん女友達も多いんだから、その人達でやればいいじゃん」
「だから、妹思いだって言っただろ」
「………!」
組んだ腕を外して、背筋を伸ばした兄ちゃんが
じっと私の目を見つめてきた。
「俺は、胡桃に幸せになってほしいんだよ」