この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハツコイ♥アゲイン
第7章 惚れない理由が無い
っていやいや違うって。
なに感動してるんだ私。
ドロボー追いかけてる最中だっつーの。
「………!」
逃走犯と私の距離が5m程に縮んだくらい。
大通りの交差点の手前で、男は急にブレーキを掛けると
左側にある小さな路地にサッと方向を変えた。
~~逃がすもんか!!
「ちょっと待ちなさいよ!」
距離にして200mは走ったんじゃないだろうか。
白シャツにダークブラウンのサロンをかけたカフェ店員が、猛ダッシュしてるんだから
そりゃ周りの人が皆振り向くのは当然だけど、今はそんなの構っていられない。
ビルの隙間の路地に入ると、すぐにまた右折する一方通行になっていたから
道に沿って突き進もうと体を曲げた……
……その瞬間
「~~~!!」
ドン……ッ!!
「……!?!?」
突然、正面から強く胸の上を押されて
その反動で私の体は後ろに吹き飛び、そのままドスンと尻もちをついた。