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ハツコイ♥アゲイン
第7章 惚れない理由が無い
「交番、すぐそこだって言ってたよね…」
「マジで遅刻!!」
私を跳ね退ける勢いで、陽向が曲がり角を曲がった……
ってちょっと待ってよ!
「陽向!」
慌てて追い掛けるけど、陽向はスピードを緩めず猛ダッシュで離れていく。
「おまわりさんが後で来てって!」
「知るか! お前が適当に説教しとけ!」
「でも陽向のことは何て言えば…」
「彼氏が途中で助けてくれたでいいだろ!」
「………!」
~~彼氏!!
「う、うん……!///」
ふたたび高鳴る胸に
じわじわと広がるこの気持ちは、トキメキ以外に呼び名が見つからない。
全身汗だくで、メイクもボロボロで
それでも心は清々しくて、飛び跳ねたいくらい気分が上がってる。
見えなくなったその背中を、目に焼き付けた私
半ば強引に、陽向の彼女になることが出来た私
これから始まる25歳の夏が
人生で最大の熱い季節になるとは、この時点ではまだ知る由も無かったんだ ───