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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
威勢がいいのは最初だけ。
まさに今の自分にぴったりな言葉だと、自覚する程に
昨日の夜から今朝にかけて、私はある種のパニックに陥っている。
“ 恋人ごっこしよう ”
“ 陽向は、演じてくれればいいよ。私の彼氏役 ”
……自分でもドン引きするくらい
24時間前に、身勝手で強引な提案をしたのは私だ。
そして
“ 分かった ”
“ 負けたよ、もう ”
呆れて溜息を漏らしながら、陽向は諦めの境地で承諾してくれた。
“ 嫌々ながら ” 恋人役を引き受けてくれたんだ。
だから
タイムリミットまでの45日。
陽向がなるべく疲れないように、これ以上嫌われないように
大人しくて静かな女性に成りきろうって、私は心に決めたのだ。
……決めたんだけど……