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ハツコイ♥アゲイン
第9章 もうひとつの再会
「ねぇマスター、私今無敵です」
灰皿の吸い殻を片付けながら、ウキウキしてそう告げると
だろうね、と白目になった店長が肩を竦めた。
「分かりやすいよね、胡桃ちゃん。
なんか髪も肌もツヤツヤだし、笑顔もピカーッってしてるし」
「本当ですか!? 嬉しい!!」
「僕が尊敬するのは、仕事もバリバリやってくれることだよ。
今までも真面目だったけど、さらにレベルアップしてるから…」
「だってめちゃくちゃ楽しいです!」
恋愛に夢中だからって、仕事を疎かにしたらいけない。
なんて身を引き締めるまでもなく
今自分で言った通り、自然と仕事に集中出来るし心から楽しいって思える。
「店長、私のこと拾ってくれてありがとうございます」
「………!」
「ここで働く事が出来て幸せです!」
店内のパントリーでタイムカードを切って、ペコリと頭を下げると
頬を赤らめた店長がふっと笑った。
「僕は、 “ 救世主の彼 ” に御礼を言いたいよ」
「………!」
「胡桃ちゃんもそうでしょ?」