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ハツコイ♥アゲイン
第9章 もうひとつの再会
……店長に感謝しているのは事実だけど
店長が言ったことも120%間違いない。
毎日、預かっている腕時計を眺めながら
心の中でありがとうって何度も繰り返してる。
「救世主かぁ」
当たってるけど、もっと高貴な存在な気がするなぁ。
レース調の黄色のワンピースに着替えて
エナメルのフラットパンプスを履いて、裏口のドアを開けた。
スキップしたい気分。
なんとか抑えて足を進めるけど、ソワソワしちゃうから早歩き。
「ドキドキして、ワクワクして
嬉しくて、楽しくて」
独り言を言ってしまうほど、止めどなく気分が上昇する。
「こんな私と付き合ってくれて、優しくしてくれて……
……あ!♡」
オレンジ色の灯りが綺麗な、駅のロータリー。
時計台の前で煙草を吸う、その姿を見つけたから
一気にボルテージが上がって、掛け足になる私。
そうだ。
やっぱり、私にとって陽向は……
「神様ー!!♡」
「~~ゲホッ!!」
「お待たせしました!」