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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
私の唇を、陽向の舌がそっと舐めてくる。
官能的で、でも切ない程に優しくて
キスの雨のせいで言葉を封じられてしまった。
このまま……何も考えずに身も心も預けたくなるけど……
「……陽、向」
唇が離れたタイミングで
軽く覆いかぶさる彼に、そっと話しかけてみる。
「陽向」
「………」
「ねぇ、陽向ってば」
「なんだよ」
「もしかしたら、だけど
今、彩さんのこと想ってる?」
「・・・はぁ?」
顔を起こした陽向が、思いっきり眉間に皺を寄せた。
「なに言ってんのお前」
「いや、ほら……こーいう時って、好きな人を思い浮かべるのかなぁって…」
「浮かべるかアホ!」
「でも、あんなに切なそうな顔してたし…」
「相変わらずこのバサバサまつげが強烈だってことしか思ってねぇよ」
「~~~!」