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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
だって、仕方ないじゃない。
好きなんだもの。
モヤモヤしながら心の中で呟いて、ジロッと睨んだけど
陽向は逆に穏やかな顔で私を見つめ返した。
……片方の手が私の髪に触れる。
「これも何回目かの発言だけど
俺よりもいい男なんて、世界中に沢山いるぜ?」
「……知らない。陽向に言われたくない」
「こんなのにハマるなんて可哀想だな」
「憐れんでほしくない!」
「ごめんな」
「~~っ 謝ってもらいたくもな…」
「胡桃」
前髪から移動した陽向の手のひらが、私の頬を優しく包んだ。
「……胡桃、ごめん」
「………っ」
切ない瞳に、私が映ってる。
冷たい指先に撫でられて……キュンと胸が締め付けられた。
「悪かったよ」
「……違うの。
陽向は私に、ごめんなんて言わなくていいの」
「………!」
「限られた時間でも、こうして一緒にいれることが嬉しいの。本当だよ」
「………」
「だから、私は…
……っ」
私の声は、途中で陽向の唇に塞がれた ──