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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
……沈黙。
うん。
何も言わない陽向だけど、その目で何が言いたいかは分かる。
「……バカなのお前って、思ってるでしょ」
「バカなのお前って思ってる」
そのままじゃん。
真顔で繰り返した陽向だけど、私は怯まずベッドから立ち上がる。
「もう一度同じ事言っちゃうけど
陽向の気持ちを伝えて、彩さんに答えを聞いてみるの」
「はぁ?」
「ちゃんとね、フラれてきたらどうかなって…」
「~~既にフラれてるっつーの!」
「違うよ、フラれてない。 自己完結、でしょ」
って言いながらも汗がダラダラ止まらない。
あぁどうしよう。
ヤバいかもしれない。
このまま続けたら陽向をイラつかせてしまう。
だけど……
「駄目だって言い聞かせてきたんでしょ?
でもそれって自分の中でだけ、解決しようとしてきたわけじゃん」
「………!」
「……解決しているようで、していないから
きっと本当の意味で終わっていないから……心に残っているんだと思うの」