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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
「あのね、きっと陽向なら上手に言えると思うの」
「何が!」
「ほ、ほら、私は頭悪いからさ。好きでした!とかストレートに言っちゃって引かれると思うんだけど」
「だろうな!」
「でも、陽向なら大丈夫だよ。うまくいく方法があるよ」
振り払われないように、正面に立ってシャツの袖を掴む。
あぁ私の語彙力。
大丈夫とか、うまくいくとか。
なんでもっと気の利く台詞が言えないかな。
陽向を突き動かす様な、魔法の言葉。
どうしたら伝わるのかな。
「彩さんも、きっと陽向なら…」
「俺はあの2人に幸せでいてほしいんだよ。
彩もそうだけど、翔太に」
「………!」
陽向がふっと視線を逸らす。
「俺は、あいつが……翔太がいつか好きな女と一緒になることを、学生の時からずっと願ってた」
「………っ」
「彰だってそうだ。
俺にとってあいつらは特別だから…」
「それならその気持ちも全部まとめて伝えなよ!」
「~~だっから、今更なんで…」
「だってこのままじゃ陽向が一生笑えないじゃない!」