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ハツコイ♥アゲイン
第12章 restart
「此処に来る途中でね、色々思い出してたの。
陽向も含めてこうして集まるの、5年ぶりよね」
店員にビールを注文して
円形のテーブル、左右の俺と陽向を交互に見る彩ちゃん。
「女子メンバーにも声掛けたいなって、一瞬思ったんだけど。
色々事情がありますものね〜、“ アキくん ” 」
「………」
「懐かしいなぁ。
私があなたを苗字で呼び続けているのは、麻里奈が嫉妬したのが始まりなのよ♪」
今更なプチ暴露に、俺は苦笑いするしかない。
そりゃ、本来なら懐かしい思い出話に花を咲かせるところだけど。
……今日の目的は……
「陽向」
今宵の発起人、真正面の男
「このまま飲んで喋り続けたら、確実に俺ら酔うよー?」
「……!」
「楽しくなって過去のバカ話ばかりで、時間があっという間に過ぎる。
俺は良いけど、君は良くないだろ」
学生時代からの、大事な友人を
俺は真っ直ぐ見つめた。
「 お節介な “ キッカケ ” を作ったのは俺だけど
この先どうするかは陽向次第だ」