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ハツコイ♥アゲイン
第12章 restart
「笑うな!!」
手で口元を押さえた、俺と同じ反応の陽向に再び怒号が飛んだけど
そう言う本人も、自らの失言に対して
じわじわ込み上げてくるソレを抑えるのに必死なのが、バレバレで
あー、結局昔に戻ってんじゃん。
どんなにシリアスな話題でも、場面でも
俺たちは結局こうしてふざけあって、笑い転げてしまう。
なんかもう
胸の奥が熱くなって、どうしようもないな。
「翔太、お前ってほんとアホだな。
相変わらず」
やれやれといった具合に、陽向が大きく息を吐いた。
「分かってるっつーの」
「……!」
「対抗心燃やさなくても、お前の内側を曝け出さなくても
彩を奪うなんてしない。その気はねぇよ」
「……」
「ちゃんと言えば、 “ 今の俺には ” だけど」
視線を落とした陽向が続ける。
「……この5年無駄にしたわ。
もっと早く、こうしてお前達と向き合えばよかった」
「……!」
「 “ この瞬間 ” をずっと求めていたのに、逃げていたんだ。
……最高にダセぇな、俺」