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ハツコイ♥アゲイン
第14章 伝えたい想い
……今までずっと抑えていたのに
膝の上で拳を作った手の甲に、またひとつ雫が落ちた。
「…っ ふ…、……っ」
涙が止まらない
泣くのは嫌いなのに
悲しくても寂しくても仕方ないのに
想いが堰を切ったように溢れてしまう。
ねぇ、陽向
こんなにも好きで
大好きで
それでも
貴方以上の人を見つけなきゃいけない
陽向以上にかっこよくて、尊敬出来て
綺麗で、途方にくれるほど優しくて
そんな人、この世にいるのかな
なんて
こんな風に相手に求めてばかりの、我儘な私を
この先誰かに見つけてもらうことなんて、無いんじゃないかな
……いつか
心から自分を好きだって言える日が、本当に来るの……?
感情を抑えられなくて、どうしようもなくて
俯いたまま瞳を閉じると……
「吹っ切れたの?」