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ハツコイ♥アゲイン
第3章 再会トラップ
「ごめんごめん、同窓会じゃねぇもんな」
「グラス空いてる、次何飲む?」
爽やかなスマイルを作り、幹事とCADクリエイターがすぐに体を戻したから
彼らの前の友達2人はすぐに笑顔に戻り、またワイワイと話を始めた。
……だけど
「ご、ごめんね梓(あずさ)」
名前を呼んで謝ったけど
私のすぐ隣りに座る彼女だけは、腕を組んだまま反応してくれない。
……忘れてたわ、この子機嫌損ねると長引くんだった。
あーーマジで私のバカ。
「あの、ほんとに…」
「今のは胡桃ちゃんじゃなくて俺達が悪いよ。
ごめんね梓ちゃん」
私の言葉を遮って、斜め前の彼が律儀に頭をペコッと下げた。
その低姿勢な態度で、名前を呼ばれた梓が少しだけ口角を上げる。
……ホッ。
良かった大丈夫そう。
「………!」
胸をなで下ろした私を、彼がチラッと見てきた。
……はは、お見通しってか。
女のメンドクサイ現状を分かってくれてありがとう。
ナイスジャブでしたお兄さん。